便利屋さんはお客様から(主に)電話で依頼をもらい、現地にて基本的にはお客さんが望む依頼を何でもこなす。というものです。今回のクライアント様のお話では地場の方々からの問い合わせが多いようでした。内容的には電球の交換というような簡単なものから、家の片付けや、家の片付けで出た粗大ゴミの撤去、草むしりなどなど。家の事ならば何でも一通りこなすタイプの便利屋さんからのご依頼でした。
今回はそんな便利屋のクライアント様からのご依頼についての概要をご紹介します。
便利屋はお客様にリピートして欲しい!!
便利屋さんは地域に対してDMなどを送ります。話によるとかなりの数のDMを送っているようです。そのDMには初回割引などの特典を付けたりして、まずは便利屋を知って、使ってもらおう!!というのがDMの狙いの1パターン目です。そして、内容によっては特典が強力すぎて初回は利益にならない場合も出てくるということでした。
しかしながら、1回目で大事な依頼が来ることも少ないようで、1回目で覚えてもらい、2回目以降でしっかりした仕事に繋がるというのがよくあるパターンのようです。確かに、依頼する側からしても、どんな人が来るのかもわからないまま、家の中に上げたりするというのは抵抗を感じる人もいるのでしょうね。なので2回目以降の訪問で利益を上げる!というような方針で取り組まれていました。
リピートをするには自分達を気に入ってもらう必要があります
1回目の訪問で気に入ってもらうには、やはり便利屋側の人柄も問われるようです。また仕事の丁寧さや、対応の良さなども重要になってくるとクライアント様は考えていました。納得ですね。
気に入ってもらうためには顧客満足度を上げたい!
どうやって気に行ってもらうか!?というと、自分達の対応がキーとなります。では、こちら側のスタッフもちょーーー人当たりの良い笑顔がステキな人ばっかりか?というとそうでもありません。仕事は丁寧で、よく知ってもられれば信頼を得られるような人が多いようですが、なかなかそういう人ばかりではありません。
でも「やりようがある!」とのこと。それは顧客の情報を覚えているということだそうです。
リピート客は前案件ありきで電話が始まる!
リピートされる方は、前回に頼んだ依頼ありきで電話がかかってくるそうです。
- 前刈ってもらった場所にまた草が生えてきたの。草刈りお願いできる?
- 前回の時に断ったヤツ、あれ、やっぱりやってくれる?
- 前に撤去してもらったものの横にあったのも撤去して欲しいなぁ。
こんな具合だそうです。
その時にどうアクションが取れるかがキーになるということでした。「前回対応した者は現在不在でして。。」というような回答よりも、もっと積極的な「お客さんのことは当然覚えていましたよ!」という対応ができると全く違います。
- 前回と同じは場所でしたら最適な草刈り機があるので持参しますね!
- わかりました! 前回断念したタンスの移動ですね!
- 横にあったのは1人では動かせないので2人で伺いますね!
こんな具合に答えられるとベストということです。確かにこんな感じの回答が即返ってくると頼もしいですし、嬉しくなりますね。クライアント様はまさにこのような情報を残し、引き継ぎするために仕事をシステムに登録していくことをしたい。ということでした。
これはあの人だ!とどうやって判定するのか?
では、これは前のお客さんだ!と判定するのはどうするか?というと、電話番号だそうです。よく電話がくるお客さんならばかろうじて番号で覚えたりできますが、半年前にやった仕事の内容などは全て覚えてられません。全てのお客さんの番号を登録するというのも、その人はよくてもチームで対応するとなると上手くいきません。
顧客情報をシステムに登録
お客さんの基本的な情報は全てシステムに登録します。名前、電話番号、住所などの情報はもちろん、いつ、どんな作業をしたか。その時の作業のビフォーアフター写真。そのときに支払額はいくらだったか?というような情報全てです。
最終的には事務所で電話を受け、電話番号などからお客様を特定し、前回の状況を把握して、適切な対応を取る。この流れを作ることがゴールでした。
更にDM送付にもデータを活用
こちらからDMを送らないと便利屋は忘れられる存在とのことです。ただ、DMを送っていると、ふとした瞬間に問い合わせがもられるとのこと。そこで、過去の依頼情報の統計からリピートして欲しいお客さんに対してDMを送ります。また、過去にどのような依頼をしてくれたか?という情報に合わせてDMも数パターン用意して対応します。
また、既存顧客の住所を地図上に点で表現してみると、自分達の顧客がどのエリアに集中しているのかが見えてきます。新規DMはこの空いたエリアに対して送ろう!というような作戦を取ることも可能です。
チームでの情報共有に最適!
初めに構想を聞いたとき、顧客満足度の為にここまで考えるのだな!スゴイ! と関心すると同時に、事業拡大のためのチーム戦を戦いぬくためにはアナログ手法だけでは限界があると感じました。もちろん、クライアント様も同じことを考えていた様子でした。
まとめ
このシステムは最終的に請求書の発行等の機能も付与することとなりました。また、それ以外にもお客様情報から様々な統計データを出力するような形に姿を変えていくことになりました。
クライアント様のアイデアは素晴らしい!と思うと同時に、これを叶えられるのはシステムだけだと感じさせる案件でした。